念珠とは?

 

大谷婦人会発刊の月刊誌「花すみれ」2005年4月号から2006年3月号に掲載させていただいているお話をコラムにいたしました。
コラム1
お念珠とは(お念珠の起源)
コラム7
水晶(すいしょう)について
コラム2
数珠とお釈迦様のお話
コラム8
宗祖親鸞聖人御真影念珠について
コラム3
真宗の数珠の形と持ち方について
コラム9
珊瑚について
コラム4
珠数の素材の種類について
コラム10
こんな珠数(じゅず)もあるんだ
コラム5
菩提樹について
コラム11
琥珀(こはく)について
コラム6
珠数の携帯について
コラム12
珠数のもたらす意味  〜珠数から感じる人生観

 

Q & A 

みなさまよりご質問がたくさんありますので、
少し一例を挙げてご紹介致します

まずは福永念珠舗について、どのような店か教えて下さい

 京都・東本願寺前にある福永念珠舗本店は、寛政九年(1797年)創業。現在九代目。
 代々当主は、販路拡大に励み、近江の関所を越え、愛知の三河にまで行商に出かけることもあったといいます。
 その後、大谷派念珠職工と代々御本山の御用を努める念珠舗として格付けされるようになりました。 今日、どの宗派の念珠でも制作することのできる技術力と新しい感性のもと、日々新たなる挑戦を繰り返し、「福永に行けばどんな念珠でも手に入る」と高い評価をいただいております。
 もちろん念珠の製造専門店ですので、一品一品すべて手作りにて製造しています。当店が世界各地より材料を吟味し、仕入れ、製造される念珠は、全国の寺院や個人のお客様にご愛用いただいております。
 製造直売なので、お値段もお買い得です。

当店は、JR京都駅から徒歩約7分。東本願寺前にあります。
京都駅中央口より、京都タワーを見ながら東本願寺方面にお越しくだされば5階レンガタイル建ての本社ビルがございます。
TEL.075-343-0541 FAX.075-351-0018 年中無休 営業時間9:00〜18:00

ここからはQ&Aでお念珠の事を知っていただきたいと思います

*お念珠とはどういうものなのか、また、歴史等を教えて頂けますでしょうか?

 仏教がシルクロードでインド仏教から中国仏教に伝来され、そして日本に仏教が伝来したのは西暦552年という説が有力です。約1500年前に日本に入るまでは仏教は中国禅堂の一つの宗派しかありませんでした。お数珠の形も108個の玉が輪になって繋がっているだけのものでした。 やがて念珠は仏教と共にシルクロードを通り中国、朝鮮を経て、日本に伝えられました。 
 
その後、時代を経て、平安、鎌倉と日本仏教の発展に伴って、念珠も形の進化をしていきます。 平安時代初期の「最澄の天台宗」、「空海の真言宗」、そして鎌倉時代に「法然の浄土宗」、「親鸞の浄土真宗」、「栄西の臨済宗」、「道元の曹洞宗」、「日蓮の日蓮宗」等の宗派が成立し、念珠もそれぞれの宗派の教義の違いによってそれぞれに独特の形式を生み出していきました。   基本的な百八個の玉をつないだ輪は変わりませんが、そこに付く弟子玉や房の形状によって区別されます。
  やがて時代を経て、江戸時代には持ち易い様に大きな輪(百八個の玉)を半分にしたり、四分の一にしたりして、ちょうど掌の周りを一巻きする大きさの念珠が使用されるようになり、現在では様々な玉を使うことにより個数の決まりがなくなりました。これが片手念珠(一輪念珠)と呼ばれるもので、皆さんが念珠というとすぐに思い浮かべられる略式の形のものです。

*なぜ、お数珠(寿数)とも言われるのですか?

 白房の意味は? お念珠は「数珠」や、当て字において「寿数」ともいわれます。
  元々はお経をとなえる数を数えるための道具だったので、「数珠」といいます。 浄土真宗などでは、お経をとなえる数を数えることが重んじられないので「念珠」といわれています。
  「寿数」といわれるようにお祝いのものでもあり、真宗の仏式結婚の念珠交換に用いられる女性二輪念珠は、水晶や白珊瑚(しろさんご)のものが多く、女性の白無垢(しろむく)結婚衣装の意味合いに合わせ、嫁ぎ先のお色に染まる前として白無垢衣装に珠数を持ち、「これから宜しくお願い致します」と相手先の仏前に心を込めて合掌礼拝されることが受け継がれていることから、白房を付けた物が使用されます。
  同じように、日本の中の地区特性として、安芸・尾張・三河などの地では冠婚葬祭の風習の中で、葬儀の際には、故人に対して正式なお念珠を用いようと言うことから、真宗女性用の念珠には二輪念珠の水晶など無色透明の物が主に用いられ、喪に服す意味でも白房をつけた念珠が使用されているようです。

*今のように様々なお念珠のかたちができるのは、いつ頃からなのでしょうか?

 平安・鎌倉時代は、まだまだお数珠は貴重品で、僧侶や貴族など位の高い方しか持てないものでした。でも、江戸時代になって、宗教をもっと一般の方に広めたいという思いから、在家の方々にも持てるように、中国で使われていた合掌の手に合わせた一輪念珠(単念珠や省略念珠ともいう)が作られました。
  正式なお数珠は元々108個の主玉で構成されますが、主玉の数を4つに分けて27個にすれば、4人の人が持てるようになる。省略こそはするけれども、たくさんの人々が手を合わせるために、一つでも多くの念珠を作ることができるようになり在家一般の方にも念珠が一気に普及しました。 今は、一輪念珠の女性用なら珠の大きさは10mm未満、男性用なら10mm以上で輪の寸法も男女で違うため、玉の数はこだわっていません。また、最近では身につけて携帯できるようになった念珠が腕輪念珠・ブレス型念珠となりました。

*お念珠を自分で選ぼうと思っても、なかなか自分で買おうは思わないのですが・・・

  若いうちは自らお念珠をお買い求めになる方は多くはありません。しかし、例えば将来、身近な方が亡くなったら、自然に手を合わせたいと思う気持ちが自然に生まれます。 すると、自ら買い求めようと思うようになるときがくるかもしれません。
  今まで自分たちのご先祖さまがしてこられたことが順送りでされるようになります。 成人になられたり、結婚等の時に親が子供のために買い求められる場合や大きなご法事を迎えられるに当たり、皆さんで新調されることもありますが、若いうちはなかなか自分で買おうとは思わないもの自然なのかもしれません。 きっといつかは買いたいという気持ちになられるときがやってきます。

*その時は、どのようなものを買えばよいのでしょうか?

  お念珠は高価なものだからいいという訳ではありません。数百円のものでも大切に毎日使う人もいれば、何十万もするものを買い求められてもタンスの肥にしてしまう人もいる。合掌をする手に使って頂けなければ、私たちがお念珠を作っている意味がないのです。
  仏前で、ご先祖様の追悼供養のためや日々のご報告をしたり、不安な気持ちがあった時に向き合ったり、そのように使って頂けるよう一心を込めて作らせていただいています。お念珠は飾り物ではありません。今は綺麗な貴石等の種類が増え、おしゃれ感覚の要素は強くなっていますが今のように様々な玉の色や、房の色をつけるようになったのもほんの15年ぐらい前です。

*数珠の糸が切れると、何か悪いことが起こるのでしょうか?

  よくお客様に「珠数の糸が切れたので、何か悪いことが起こるのではないでしょうか?」「何か悪いことが起こるのを、珠数が身代わりになってくれたのでしょうか?」と聞かれます。糸が切れたからといって何かの前触れではありません。 ご安心ください。
  残念ながら精(しょう)あるものはいつか形が無くなります。珠数の糸も同じようにお使いになっていれば、いつかは切れてしまいます。ただそのままにするのではなく、一つひとつの珠は大地からの恵みによるものですから、どうか大切に、早めに修理をして元の輪に直していただければと思います。もしご不要になられましたら、私の店でお預かりいたしますし、無理なときは今までの感謝の気持ちをもって処分していただければ良いと思います。

*結婚の時に数珠は必要ですか?

  一番の理想は嫁ぎ先の宗派にあわせて正式な念珠(二輪念珠)を持って行かれるのが良いと思います。但し、略式でも問題はありません。嫁ぎ先でご先祖にご挨拶をされるとき必ず必要ですので、持参いたしましょう。
  真宗の仏式結婚の念珠交換に用いられる女性二輪念珠は、水晶や白珊瑚(しろさんご)のものが多く、女性の白無垢(しろむく)結婚衣装の意味合いに合わせ、嫁ぎ先のお色に染まる前として白無垢衣装に珠数を持ち、「これから宜しくお願い致します」と相手先の仏前に心を込めて合掌礼拝されることが受け継がれていることから、白房を付けた物が使用されます。

*お葬式は白房でなければいけないの?

 仏教の法具としては色の決まりはありませんが、特に中部の尾張・三河、北陸の一部、安芸(広島)地方では冠婚葬祭の風習の中で、葬儀の際には、故人に対して正式なお念珠を用いようと言うことから、真宗女性用の念珠には二輪念珠の水晶など無色透明、白珊瑚の白色の物が主に用いられ、喪に服す意味でも白房をつけた念珠が使用されているようです。

*房の色に決まりはありますか?

基本的にはございません。慣習の中で女性用は、20才〜30代、40代〜50代、それ以上の方とおおよそですが色分けをされる方もおられますが、お客様のお好みの色でかまいません。
  最近は灰桜色と言う中間色があり、年齢を問わない色もお作りしております。個性で若い方でも地味な色合いを持たれる方もお見えですがそれも問題ございません。

*私たちはお数珠を通して、どのようなことを学ぶことができるのでしょうか?

 私が思うことには、いろんな形の数珠があっても数珠は必ず輪の形をもって形成されますね、棒状にはなってない、固まりになってない、輪になっていて玉が規則正しく並んでいるからこそ数珠として使うことができる。
  その輪の中にあるたくさんの玉の一つがあなただとお思いください。周りに並んで玉は、今すでにご縁があるご両親やご友人、そして、まだ見知らぬこれからのご縁の方なのです。そういう方々が一つの輪に並んで綺麗に並んでいるから、今、自分が生かされていることを分かっていただきたいと思います。
  玉の中に通っている糸が、そのご縁を繋ぎ止めている心の糸と思って下さい。「こんな奴いらんわ!」と思ってそこにハサミを入れると、一瞬にして全てがバラバラになってしまいますね。 簡単に思われがちですが繋ぎ止めることは難しいです。常に自分を囲んでいる周りの人やものに感謝して、人のことを考え、心を輪のように丸くして、共に生きていけるように考えましょう。そういう気持ちでお数珠をお使い頂ければと思います。

*お直し(修理)はできますか?

 お直しは常時受け付けております。玉が全て揃っていれば、まず問題なく修理することができます。 修理代金や修理期間はお念珠の形によって異なりますので、お気軽にお問い合わせください。
  また、修理の際に房色を変えたりすることも可能です。 お念珠は一代のものではなく末代までお使いになれますので、たとえば、おじいさま、おばあさまからお孫さんへと、お仕立て替えをして、お譲りいただくことも問題ありません。玉の一つひとつ自然の恵みからできたものですので、大切にお使いください。

*念珠は人に差し上げてもいいですか?また、数珠は自分で買うものではないと聞いたことがあるので今まで買いませんでしたが、本当でしょうか?

 念珠は人に差し上げても結構です、結婚のお祝い、成人のお祝い、形見として等々結構です。また、一部の地方で「数珠は人に頂くもの」と、言う風習の所もありますが、まずはそのような決まりはありません。

*念珠(数珠)の手入れ方法は?

 手入れの方法として特に必要はないのですが、赤い高級サンゴ(血赤・古渡りサンゴ)、ラピス、孔雀石等に限っては汗に弱く変色する場合がありますので汗のついた手で使用された後は、乾いた布で軽く拭き取って下さい。
  他の商品は桐箱に保管されるか念珠袋に入れて保管して下さい。

 

 数珠は、古くから最も身近な仏具、法具として使われています。
  数珠は「じゅず」「ずず」又念珠ともいわれ、その種類は現在、日本仏教の各宗派によって異なり、70種類あまりにおよびます。

  数珠とはすなわち念珠であり、数を念ずる、あるいは数を記する意味を持ちます。仏教を信じる者、あるいは仏の道を信仰するものが常にこれを持つことにより、煩悩を消滅し、みずからも功徳さえ諸願成就することが出来るといわれています。
  また、数珠は、梵語で「ハソマ」といい、中国の梁の時代(502〜557)頃に「数珠」と呼ばれるようになったそうです。その起源は諸説があり定かではありませんが、一説ではお釈迦様が初めて使ったという言い伝えも残っています。

  紀元2〜300年頃に法具として普及し始めました。当時の数珠は、108個の主玉を通し、親玉に似た玉1個に結んだだけの簡単なものでした。 日本への数珠の伝来は、仏教の伝来とともに552年頃といわれています。当時の数珠は、非常に高価な材料を用いて作られていたために、限られた貴族の間にしか伝わることはなかったそうです。

  日本における数珠の最初の文献は、天平19年(743年)2月11日の「法隆寺の資財帳」であり、同年に「大安寺の資財帳」にも数珠のことが記載されています。
  この頃の数珠は、前述の通り非常に貴重で、僧侶の間でもごく一部の者が使っていたにすぎません。この頃の遺品がいま御物としていくつか正倉院に納められています。
  平安中期に国風文化が進む中、数珠が多く用いられるようになったそうです。平安末期から鎌倉時代にかけて、仏教各派ごとに自派独自の使いやすい数珠の形をとるようになり、現在の数珠の形の原型が形成されました。
  江戸時代になると、それまで特定の人しかもてなかった数珠が一般の人々へも売買できるようになり、広く普及しました。
  その中でも中国の禅僧達により伝えられた「片手(一輪)念珠」は、その手軽さもあって大いに普及しました。

  珠の数は「数珠功徳経」によると108玉が最もよく、54、27、18玉と続きます。他の文献では1,080玉が最も功徳があり、108、54、27の順に功徳があるとされています。現在ではこのほかに玉数に制限なく、寸法を決めて作られるものもあります。

  それぞれの玉にも深い意味があります。親玉は数珠の中心であり、釈迦如来又は阿弥陀如来を意味し、主玉は百八尊又は百八煩悩を意味します。四天玉は四天王又は四菩薩を意味し、弟子玉は21弟子、昔は記子玉といいました。浄明は菩薩を意味し、つゆ玉は弟子を止めるためのものです。中通しの紐は観世菩薩を意味します。

  たとえば、真宗のお念珠は、蓮如上人の考案によるもので、基本形は浄土宗と同じですが、裏房の結び方が真宗独自のもので、「蓮如結び」といわれています。在家用のものも基本的には同じですが、これが簡略化されて寸法が決められた玉の数には制限のないのが特徴です。一般的には片手念珠も多く用いられます。

 

数珠のお話  

 仏前で合掌礼拝する時は、必ず珠数を手に掛ける事になっております。
珠数をかけることによって心が引き締まります。そこで珠数には、どういうわけがあるのでしょうか。

 昔、お釈迦様御在世の時、難陀国(なんだこく)の毘琉璃王(びるりおう)が使をもってお釈迦様に申し上げるよう、「我が国は、常に戦乱があるために、五穀実らず、しかも悪病流行して国を治めることが困難で多忙であります。政治をとりつつ仏の道を修行していきたいと思いますが、どうしたならばよいでしょうか。」とたずねたのであります。

  するとお釈迦様は、「それは難しいことではない。無楼子(むくろじ)の実、百八を糸でつないで、珠数をつくり、それをいつも手からはなさず、隙あるごとに、心から御仏の御名を称えつつ(「仏法僧」と称えつつ)、一つずつ、つまぐれば、おのずから心は静まり、煩いをのぞき、正しきに向い、間違いのない政治をすることが出来る。」と仰せになりました。

 これを聞かれた王様は、早速無楼子の実を沢山集めさせ、千の珠数を作られ、親戚や家来どもに持たせ、王様自身は、いつも手からはなさず、隙さえあればつまぐって、心よりみほとけの御名を称えられたそうであります。

 そして何日かたってから、王様は、お釈迦様をお招きして、皆とともに法話を聞かれました。

これが珠数の始まりといわれています

 珠の数を百八とせられたのは、私どもの心が百八にも動きかわり乱れるということからで、これを俗に「百八の煩悩(ぼんのう)」といっています。

その乱れやすい心が仏の御教によって、よき心に変わっていく、それを受け取らせようというので、このように仰せられたようであります。

 珠の中をつらぬいている糸は、丁度仏の心を、私どもの心の中に通しているわけであって、しかもそれを円く輪にしてあるには、心が円く、素直になることを意味しているので、心の平和を表しているのであります。

 仏前におまいりする時は元より、出来れば、いつも珠数を手にかけて、自分の心をよきに導きたいものです。

 このようなわけをもったお珠数でありますから、お珠数は、大切に取り扱うようにしたいものです。 例えば畳の上にじかに置くとか、人にわたすとき、ぽいと投げたりするようなことは、さけたいと思います。

 

 

念珠の各部の説明

一輪念珠写真(星月菩提樹)
二輪念珠写真(星月菩提樹)

ちょっと重たいかもしれないです

1.親玉(房のついているT字形の穴のあいている玉)
母珠 珠が108の数珠ですと親玉が二つあったりしますが、記子(弟子玉)のあるほうを親 玉、そうでないのを中玉ともいいます。
数珠の中心であり、釈迦如来あるいは阿弥陀如来を意味します。

2.主玉(108個の玉)
百八尊または百八煩悩を意味し、菩薩の修行過程を意味しています。

3.四天王・四菩薩(主玉の間にある小玉4個)
四天王(持国天、増長天、広目天、多聞天)あるいは四菩薩(観世音菩薩、弥勤菩薩、 普賢菩薩、文殊菩薩)を意味しています。

4.弟子玉・記子玉(房についている小玉20個、日蓮宗では40個)
十大弟子と十波羅密(施し、忍び、励みなど自己を完成して他者を救う徳目)に解釈 したり、十大弟子と十菩薩などいろいろにあてはめられています。

5.記子止・露玉(弟子玉の下についている露型の玉)
記子玉あるいは弟子玉を留めるための玉。

6.浄明(助明-親玉のすぐ下、表房の一番上にある玉)
記子の補闕のために設けられたもので、浄明、維摩あるいは「補処(ふしょ)の菩薩」 ともいいます。

7.中通しの紐(親玉を中心として108個の玉を貫いている紐)
観世菩薩を意味するといわれています。 紐の先は房があり、紐房、菊房、梵天房、撚房等の種類があります。 数珠のことを古代インドの梵語では「ジャパマーラー」といい、ジャパは、ささやい たりつぶやくことを意味し、マーラーは花環(はなわ)という意味です。
それがヨー ロッパに伝わりキリスト教のロザリヲ(ポルトガル語)になったようです。

ロザリオ には、聖母マリアが聖ドミニクスのもとに姿をあらわし、霊的な武器として使うこと を教えたという伝説があり、その珠は希望や愛をあらわし、十字架がつけられたりし ています。
したがって数珠は仏教の専売特許ではなく、インドのバラモン教やスーフィズム(イ スラム神秘主義)の人々も数珠を使用した礼拝をするそうです。

また数珠は「寿珠」という字があてられるように、お祝いごとにも幅広く利用されて います。

 

主な玉の種類

1.菩提樹
 ピッパラ樹で、お釈迦様はその下で、村の童からもらった吉祥草を敷き、座禅を組ん で瞑想に入り、真理(菩提)を悟ったと伝えられています。
 しかしお釈迦様と同じよ うに過去の七仏たちはそれぞれ違う樹の下で菩提を得ているので、さまざまな菩提樹 があることになります。

 数珠のことを記した経典の多くは、菩提樹の実を最上として います。たとえば「仏説校量数珠功徳経」には、真珠や珊瑚の数珠なら「誦カン(経 を読み珠を爪繰ること)すること一遍にて福の百倍を得ん」、蓮子(はすのみ)なら 「福の万倍」、水晶なら「万々倍」、菩提子なら「その福無量にして算数すべからず」 と説かれています。
その菩提子にも、金剛、星月、鳳眼、天竺等の種類があります。 星月菩提樹 星をちりばめたような点がある菩提樹の実です。

2.水晶
 水の精を宿すという水晶は、数珠としても光明無比で清浄で「一切仏菩薩金剛天等の法に通用する。」とされ「陀羅尼集経」では最勝とされています。

3.蓮子
 仏像の多くは蓮華の上に座っています。極楽浄土の阿弥陀さまもそうで、蓮邦(れん ぽう)、蓮刹(れんせつ)といえば極楽のことで、千手観音様は青や白、紅や紫の蓮 華をもっておられますし、蓮臥(れんが)、蓮華頂(れんげちょう)という名の観音 様もおられますので観音様を信仰しておられる方は蓮子の数珠がお薦めです。
その中 でも青い蓮華の実がよいとされています。(「陀羅尼集経」より)

4.香木
 香木を使った数珠には、「沈香」「伽羅」「白檀」等があります。

5.貴石
 「琥珀」「翡翠」「孔雀石」「虎眼石」「ガーネット」「トパーズ」「瑪瑙」(瑪瑙 野中には「青」「白」「苔」「縞」等がある)「真珠」「ラピスラズリ」等があります 。

6.木の実
 「桜」「桃」「黒珊瑚」「柘」「かや」等を使用して、羅漢、木魚、どくろ彫等を施 したものもあります。
 

念珠の歴史
  「木 子経」(もくげんじきょう)より(念珠の起源と功徳について述べられている) お釈迦様がまだ霊鷲山にいるとき、インド辺境の地にあったハリル国の王がお釈迦様 に使者を出して、「私の国は辺境の地にある上に国土も狭く、近頃盗賊が出没し、食 料も高く、疫病が流行するなど国は乱れ、人民は困苦しています。

あなた様の御仏の 教えは非常に広大であると聞いておりますので、その教えをわれらにも修行出来るよ うぜひ教えて下さい。」と尋ねました。
お釈迦様はそれに対し、木 樹の実、百八個 を通して環をつくり、これを常に身から離さず真心から御仏の御名を唱え、一つずつ 繰ってゆきなさい。
  これを百回、千回繰り返し、二十万辺に満つるときは心身乱れが なくなり、御仏も天空に現われ、着るもの、食べるものも自然に満たされるようにな り、人々の心も安楽になり国家も安泰になるであろう。

さらに百万辺にいたるときは、 人間の持つ百八の煩悩業苦も断ち切ることが出来る。」と諭され、一つの念珠を授け られました。使者は、早速帰りこのことを王に伝えました。
 王は非常に喜び、まもな く木 樹の実をもって千連の数珠を作り、六親属の人々にわけ与えました。
こうし て王は、教えられた様に常に数珠を持ち、たとえ軍旅にある時も常に誦念することを 忘れず、次第に国家は安定し、王自身も仏の道を成ずることができたといいます。

 

念珠の起源

 念珠の起源は諸説があり、たしかではありません。たとえば仏説木 子経に釈迦在世 中に煩悩をたちきるためにつくられたと伝えられていますが、この経典の成立は中国 東晋の時代(317〜419年)といわれ、またバラモン経の荘厳具に由来するものであり、 これが此方仏教に取り入れられ仏法僧の三宝を唱えるときの算器であったともいわれ ています。

 このように伝説ではお釈迦様が始めて用いたと伝えられていますが、紀元 2〜300年頃に法具として普及するようになったと考えられます。 日本における念珠の最初の文献は天平19年(743)2月11日の「法隆寺伽藍縁起並流記 資財帳」に「合白檀誦数弐烈、丈六分壱烈仏分壱烈」とあり、同年の「大安寺伽藍縁 起並資財帳」にも数珠のことが記されています

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