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このたびご縁をいただきお念珠のお話をさせていただくことになりました。
この一年を通して、皆様にわかりやすく読んでいただけるお念珠の起源や素材、おもしろ話などを掲載してまいりたいと思います。どうぞ楽しんでお読みいただければ幸いです。
さて、第1回目のお話としてどうしてお念珠と言われたか、またその歴史についてひもときお話をしてみたく思います。
お念珠は「珠数(数珠)」とも言われ古くから最も身近な仏具、法具として使われています。その種類は現在、日本仏教の各宗派によって異なり、70種類あまりにおよびます。
珠数とはすなわち念珠であり、数を念ずる、あるいは数を記する意味を持ちます。仏教に帰依した者、また仏道を歩む者が常にこれを持つことにより煩悩を消滅し、正しい方向に導いていただけることが出来るといわれています。
紀元2〜300年頃に法具として普及し始めましたが、当時の数珠は108個の主玉を通し、親玉に似た玉1個に結んだだけの簡単なものでした。
日本への数珠の伝来は、仏教の伝来とともに552年頃といわれています。
当時の数珠は、非常に高価な材料を用いて作られていたために、限られた貴族の間にしか伝わることはなかったそうです。 平安中期に国風文化が進む中、数珠が多く用いられるようになったそうです。平安末期から鎌倉時代にかけて、仏教各派ごとに自派独自の使いやすい数珠の形をとるようになり、現在の数珠の形の原型が形成されました。
江戸時代になると、それまで特定の人しかもてなかった数珠が一般の人々へも売買できるようになり、広く普及しました。その中でも中国の禅僧達により伝えられた「片手(一輪)念珠」は、その手軽さもあって大いに普及しました。
合掌する手に掛け、仏さまと心を通い合わせる法具であり、仏教徒にとっては忘れてはならない必需品です。 浄土真宗の蓮如上人は、御文章(御文)二帖目に「当山の念仏者の風情を見及ぶに、数珠の一連をも、持つ人なし。さるほどに仏をば手づかみにこそせられたり」
と書かれています。仏さまに向かうときには、珠数を手にするようにと、戒めているのです。
このように、珠数は合掌する時に手にかけるだけではなく、いつ何時に仏さまと出会うご縁があるかもしれませんので、できれば常に持ち歩きたいものです。また、皆様にお持ちいただけるようひとつひとつ気持ちを込めて職人がお作りしているものですから、是非大切に使っていただきたく思います。
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